2023年2月18日
義母が亡くなりました。
ずっと専業主婦で
真面目な義父を支え
3人の子どもを育てた義母。
「しなやかで芯のある柳のように」
そんな人であることが
私の目標なのだけど、
義母はまさに柳のよう。
ぶれない軸のある、
それでいて柔軟な人でした。
告別式に向かう車の中から見えた朝日がキレイでした。
私の価値観、
特に子育てに対する考え方は
義母の影響を大きく受けた気がします。
人の目や体裁を気にしたり、
誰かと比べたりすることは
まったくなかった義母。
イタズラっ子だった孫娘に
「そんなことを思いつくなんて
ふうちゃんは賢いわね。」
元気有り余って
いつも大騒ぎの彼女に
「こんなに元気で
ふうちゃんは親孝行ね。」
誰かが見ているから
誰かに笑われるから
誰かに怒られるから
そんなふうに言っているのを
一度も聞いたことがない。
「親の務めは
子どもが巣立っていく背中を
押してあげること。見守ること。」
そう話していた義母は、言葉どおり
私たち夫婦のこと
孫のことには
いっさい口を出さず、
義父が亡くなったあとも
子どもたちを頼ることなく一人暮らし。
嫁姑問題なんて
1ミリも感じたことなく、
いつ会っても
やさしくて
おおらかで
朗らかで
前向きで
感謝の気持ちを忘れない人でした。
「ふうちゃんは美人ね。
ふうちゃんは頭がいいわね。
ふうちゃんは親孝行ね。
ふうちゃんはとても素敵な子!」
男の子ばかりの孫たちのなかで
最後にうまれた女孫。
成人式の着物姿を
心から楽しみにしていて、
「おばあちゃんは
ふうちゃんの振袖姿を見るまでは
元気で頑張るからね!」
と、会うたび話していました。
1年前の成人の日、
念願かなって
振袖姿のふうちゃんと記念撮影。
とても微笑ましかったな。
この日、おばあちゃんに「今までありがとう」とプレゼントした手鏡は、たいせつにお化粧箱の中にしまわれていました。
そのあとの数ヶ月で
急に元気を失くしていった義母は
兄夫婦に介護してもらいながら約1年。
自宅で眠るように息を引き取りました。
ふうちゃんに
マニキュアを塗ってもらうと
とてもうれしそうだった義母は、
柩の中で彼女にお化粧してもらって
なんだか笑顔になったように見えました。
本当は亡くなる前の週に
会いに行くつもりだったのに、
1週間予定を先延ばしにしてしまった。
時間を戻すことはできないんだなー。
寂しいな。悔しいな。会いたかったな。
後悔しても元には戻らない。
先延ばしにせず、
時間を大切に、
関わる人たちを大切に、
自分を大切に、
目の前にあること
ひとつひとつにていねいに
向き合っていくんだよって
教えられた気がします。
コロナ禍でなかなか会えなかった
親戚たちが久しぶりに集まって
賑やかだった告別式。
義父といっしょに
みんなが集まる様子を
いつものようにニコニコと
見守っていたんだろうな。
あっという間の1週間。
気持ちのスイッチがちょっと
オフになっていましたが、
そろそろ始動します。